2006年08月22日

僕たちの将来

「あたしたち多分大丈夫よね?フォークにスパゲティを巻きつけながら彼女は訊く」
「大丈夫じゃない訳って何さ?ナイフに急に力を入れて彼はことばを切る」

24時間レストランでのある恋人達の会話。
そこから、この中島みゆきの「僕たちの将来」が、始まります。

単なるラブソングでは、ありません。
中島みゆきさんの強いメッセージが込められてます。
この「僕たちの将来」は、私が高校生だった頃に発売されたアルバム「はじめまして」に収録されてました。

冒頭のレストランでの恋人達の会話が、淡々と語られていきます。
すれ違いの多い、二人の未来への不安、それをモチーフにしてます。

「危いことばをビールで飲み込んだら」

二人が口論になった時に、この歌詞が登場します。
二人の将来に不安が見えた時、この歌詞が登場します。

そんなことよりも楽しかったことを思い出そうよ!

そんな感じで二人の問題は、他所に置いといて別の話題で遮ろうとしてます。
きっとこの恋人達は、毎回堂々巡りしているのだと思います。
毎回、同じ話題になり、お互いの不満をぶちまけて、結局未解決なまま、穏やかに恙無く過ごそうとしてるんでしょう。

やがて、この曲は最後の方になって、やっと中島みゆきさん本来が言いたいことが語られます。

「青の濃すぎるTVの中では、まことしやかに暑い国の戦争が語られる」
「僕は、見知らぬ海の向こうの話よりも、この切れないステーキに腹を立てる」

いいじゃないか、他所のことは!
いいじゃないか、他人のことは!
自分たちのことと関係ないさ!
いや、自分さえ良ければ、それで…!


そんなニュアンスも見受けられます。
そんな当時(現在も)の日本を象徴してますね。

中島みゆきさん也に、きっと日本に対して、何か危惧した感情があったと思います。
この国は、これで良いのか?
あえて、深夜のレストランでの恋人達を日本と言う国に当てはめている気がします。

この「僕たちの将来」ここで、歌詞カードは、終わってます。
しかし実際は、その後もこう続けられます。

「僕たちの将来はめくるめく閃光の中」
「僕たちの将来は…」
「僕たちの将来は…」
「僕たちの将来は、良くなってゆくだろうか?」

このサビの部分、1〜2番を聴いた時と印象が変わります。
二人の将来への不安で無く、この国全ての人にメッセージを発信してます。
しかも、この歌詞が流れる裏で、不気味なカウントダウンが始まります。

6…5…4…3…2!

1までカウントされず、2の部分でカットアウトし、次の曲「はじめまして」へと続きます。
この部分については、当時いろんな議論を呼びました。

人生の残り時間のカウントダウン。
戦争へのカウントダウン。
滅亡へのカウントダウン。

1…0までカウントされないのは、中島みゆきさん也に未来への期待が込められてるのかもしれません。

「僕たちの将来は、良くなってゆくだろうか?」

中島みゆきさんのさり気ないけれど、強烈なメッセージソングです。

以下、Amazon.co.jpでの「僕たちの将来」を収録したCDの紹介です。
中島みゆき/はじめまして

この「僕たちの将来」ミスチルの桜井さんがボーカルでカバーしてます。
BANK BAND/沿志奏逢

ヤマハの音楽ダウンロードサービス『MySound』
にて、中島みゆきさんの全曲をダウンロード出来ます。

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この記事へのコメント
凄い歌詞がクレシェントされていて壮大な気がします。「青の濃すぎるTV――」と「僕は,見知らぬ海の向こうの―――」のこの二つの私的比較が凄く分かりやすい気がします。
Posted by ひばり吹雪 at 2007年02月28日 21:08
この「僕たちの将来」は、なかなかの傑作だと思います。
社会的メッセージの強い内容ですね。

「青の濃すぎるTV」
「見知らぬ海の向こうの」

確かにこの言葉の内容から、隔たりを感じますね。
同じ地球上でも、何だか遠い星の出来事の様な。

中島みゆきさんは、そこら辺を上手く表現してますね。
Posted by 黄色い犬 at 2007年03月02日 00:54
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