2006年09月13日

時は流れて

中島みゆき「時は流れて」

中島みゆき3枚目のアルバム「ありがとう」の最後に収録された曲。
このアルバム、なかなか手に入れることが出来ず、「時は流れて」を初めて聴いたのは「夜会」でした。
第1回目の1989年の中島みゆきさんの「夜会」でした。

コアなファンのつもりでいましたが、その時まで、この曲を聴いたことが無かったなんて、自分でも意外です。
若い頃、お金も無く、なかなかアルバムを買えなかったことも思い出されます。

「あんたには、もう逢えないと思ったから、あたしは、すっかりやけを起こして」
「いくつもの恋を渡り歩いた、その度に心は、惨めになったけれど」
「あんたの行方を探したりすれば、もっと惨めになりそうな気がして」

これは、深い恋をして、失敗した経験がなければ、この曲の本質をなかなか理解出来ないと思います。

いつまでも、過去の恋を引きずって、もがいてる主人公。
この冒頭の歌詞だけで、深い恋をして、本気で相手を愛したことが、わかります。

その別れた辛さを忘れようと必死になってます。
忘れよう忘れようと、もがけばもがくほど、どんどん辛くなっていく様子がわかります。

「あんたより、ずっといいと思う相手と恋をし直してきたつもりだった」
「人がなんと言おうとおかまいなしに、なんとか今日だけ楽しくなれよと」
「明日などないと酒をあおれば、なお褪めて今日もまだ生きていた」
「人生は、そんなもの」

主人公の苦しさが、手に取れる様な表現ですね。
この感情と感覚、同じ想いをした人ならわかると思います。

ここからは、曲解説と言うか、自論です。

この曲の主人公、とても幸せな人です。
本気で人に恋して愛した。
いつまでも忘れられないほど、相手を愛した。
幸せです。

死んでもいいくらい愛するって、なかなか出来ません。
意外と次の恋を見付けると、前の恋は薄れ易いです。

きっと、この曲の主人公も、最愛の相手を失った後、良い相手と出会ったんだと思います。
その新しい相手も、良い人だったんでしょう。
本気で好きなった経験を持った主人公だから、半端な相手では恋は成立しません。

だけど、前の最愛の恋には、勝てません。
どうしようもない葛藤が渦巻いてます。
それだけに、深い重い恋をした。

その経験をしたことが、幸せなことです。

問題は、その恋を忘れられない現在進行形の状態ですね。
どうすれば、立ち直れるか?

この答え、中島みゆきさん、知ってます。
この曲に答え出してますね。
だって曲名が「時は流れて」です。

時、それが答えでしょう。
時間、中島みゆきさんの一連の曲のテーマでもあります。

「時間がきっと解決するさ!」

この曲で、歌詞の中にはありませんが、こう自分的には聴こえてきます。
「時は流れて」は、まだそこまで辿り着けない主人公がモチーフです。
時間が過ぎても立ち直れない主人公です。

この曲の行間に、「いつか過ぎ去っていく」と聴こえて仕方ありません。

「時は流れて、時は流れて、そして、あたしは、変わってしまった」
「流れの中で、今はただ祈るほかはない」
「あんたが、あたしをこんなに変わったあたしを」
「二度とみつけやしないように」

会いたい気持ちよりも、もう二度と会わないことを願ってます。
いつまでも愛し続けているのに、会わないことを願ってます。

「時は流れて、時は流れて、そして、あたしは、変わってしまった」
「時は流れて、時は流れて、そしてあたしは、あんたに逢えない」

「逢いたい」のに「逢えない」のです。
逢うつもり、全く無いんですね。
普通、このような曲のパターンとして、最終的に「逢いたい」と持ってくるのが普通だと思います。

中島さんの「時は流れて」では、逢わないんです。
散々、引きずって辛い想いしてるのに、逢わないんですね。
逢えない事情、いろいろ考えられますが、絶対に逢えないことって、相手が生きている限り、あり得ない事だと思います。

逢えます。

だけど、逢えない、逢わない。
ここがこの曲のポイントでもあります。

あくまでも自論なので。

話し変わって、「夜会」の会場のシアターコクーンにて、この曲の歌詞に感動したことを覚えてます。
その翌日、中古レコード店で、レコードの「ありがとう」を買って、聴き続けました。
今でも好きです。
より自分も年齢を重ねて、いろんなこと、辛いことも含めて経験して、この曲がより身近に深く、聴くことが出来るようになりました。


以下、Amazon.co.jpにて、「時は流れて」を収録した中島みゆきCDの紹介です。
中島みゆき/ありがとう

ランキングに参加してますので、記事が気に入った時にでも、クリックしてもらえると嬉しいです。
人気blogランキングへ
 iTunes Music Store(Japan)
この記事へのコメント
久々に中島さんらしい曲を聞いたなあという感じです。わたしのMyベストにも入りそうです。
Posted by ひばり吹雪 at 2007年03月26日 22:08
おっと、この曲をベスト10に入れるの忘れたかもしれません。
初期の名曲ですね。
第1回目の「夜会」で、この曲を生で聴いて、感動しました。
Posted by 黄色い犬 at 2007年03月26日 23:32
拝見いたしました。
Posted by 一人の私 at 2007年07月12日 23:47
ありがとうございます。
Posted by 黄色い犬 at 2007年07月18日 23:14
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。