2006年10月08日

萩野原

中島みゆき「萩野原」

中島みゆきさんの1992年のアルバム「EAST ASIA」に収録されてます。
その前年の夜会VOL.3「KAN(邯鄲)TAN」にて、未発表曲として歌われました。

ノスタルジー溢れる曲です。
子供と大人の垣根。
そんな垣根を越えた世代から、垣根の後ろ側を振り返る。

「となりのトトロ」的要素を含んだ「萩野原」です。

「なつかしい野原で、遊んでる夢を見ました」
「何がそんなにおかしいのか、笑っていました」
「風の吹く野原で、髪が舞い上がっても」
「笑いながら走ってゆく後ろ姿」

どこか、のどかな野原を想像させます。
遠い記憶にあった様なきがする、のどかな野原です。

「振り返ると、いつのまにか後ろ姿」
「振り返ると、あの人に変わっていて」
「招くように、急がすように笑って、消えました」

あの人とは、誰だろう?
この曲を聴いた時、不思議に思いました。
思うに、主人公にとって、懐かしい人の様な気がします。

「萩の咲く野原は、行ったことがないのに」
「白く揺れる野原は、まるで波のようでした」
「その中で私は、あの人を呼んでいました」
「思い出せば、昔一輪もらいましたね」

記憶の彼方にある、ノスタルジーです。
その記憶に幻想的な風景がオーバーラップして、更に美化させてます。
遠い記憶が、夢の中では、萩の咲く野原となって、現れてます。

「目をさますと、暗い部屋で泣いています」
「知らぬ人の腕の中で、泣いています」
「思い出せるあの人は、いつも少年です」

ここで、現実に引き戻されます。
野原から暗い部屋へ。
夢から現実へ。

「なつかしい野原は、今もあるのでしょうか」
「いつか私が帰ってゆく、白い野原は」
「その中に私は、住むことができるでしょうか」
「何も起きない頃のように、笑うでしょうか」

現実に生きる主人公は、その現実を生きる為に大人になってます。
現実に生きるということは、大事な何かを忘れる、捨てると言うことかもしれません。

しかし、夢の中での風景は、忘れかけてた純情な心の現れです。
現実とのギャップに主人公の心が揺れてます。

「目をさますと、暗い部屋で泣いています」
「知らぬ人の腕の中で、泣いています」
「思い出せる、あの人だけは、いつも少年です」

あの人は、少年。
少年のまま。

ここがポイントです。
物語を解説するのも野暮なので、ここは、少年を純真な心に例えて考えてみると、すんなり行きます。

汚れた様に見える現実社会。
その現実社会にまかれるように生きる主人公。

あの人とは、かつて純粋に惹かれた人のことでしょう。
打算もなく惹かれた人です。
今は、どうしてるのかわからない程、遠くなった人。

そして懐かしい心。
まだ捨てきれない心。
そんな風景に帰りたい心。
その心境が、萩野原として夢に現れてる様な気がします。


EAST ASIA
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
中島みゆき(その他)瀬尾一三(Adapter)デビッド・キャンベル(Adapter)
発売日:2001-05-23
おすすめ度:5.0



夜会では、主人公の夢の場面として、この「萩野原」が歌われてます。
中島さんは、少年のスタイルで歌ってます。

夜会 VOL.3 KAN(邯鄲)TAN
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
中島みゆき(アーティスト)
発売日:2000-11-22
おすすめ度:4.5


ヤマハの音楽ダウンロードサービス『MySound』
にて、中島みゆきさんの全曲をダウンロード出来ます。


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この記事へのコメント
夜会としてのストーリー性,中島みゆきとしてのストーリー性。この二つが見事にマッチングしてて良い曲だなあと思いました。“結局・・・”こんな言葉を囁いてるような気がしました。


ついに『世界ウルルン滞在記ルネサンス』が放送開始されましたよね。私残念ながら見れず中島みゆき書下ろしの『一期一会』『昔から雨が降ってくる』を聞けずじまいでした。これからyoutubeに流れる事を祈ってます。
Posted by ひばり吹雪 at 2007年04月16日 21:14
おっと、うっかりしてました。
「一期一会」と「昔から雨が降ってくる」を早く聴いてみたいです。
「うるるん」の主題歌って、何か違和感がありますが!
Posted by 黄色い犬 at 2007年04月19日 21:53
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