2006年11月09日

断崖−親愛なる者へ−

中島みゆき「断崖−親愛なる者へ−」

1979年に発売された「親愛なる者へ」の最後に収録されてます。
このアルバムのメインテーマと言える曲です。

ファイト!」「おだやかな時代」「銀の龍の背に乗って」等の原型的な印象を「断崖−親愛なる者へ−」には、持ってます。
この曲は、足を踏ん張って嵐の中を突き進む強さをも感じます。

その反面、人間の弱さもしっかりと表現されてます。
そこにこの曲の魅力を感じます。

「風は北向き、心の中じゃ、朝も夜中もいつだって吹雪」
「だけど死ぬまで、春の服を着るよ」
「そうさ、寒いとみんな逃げてしまうものね、みんなそうさ」

冒頭のこの詞の部分が好きです。
「風は北向き」とは、南風のことだと思います。
春をイメージした曲では、ないでしょうか!


「走り続けていなけりゃ倒れちまう、自転車みたいなこの命転がして」
「息はきれぎれ、それでも走れ」
「走りやめたら、ガラクタと呼ぶだけだ、この世では」

「冷えた身体を暖めてくれ、すがり寄る町に住む人とてなく」
「扉をあけて、出てくる人は」
「誰も今しも、旅に出る仕度、意気も高く」

厳しい世の中を例えている印象も受けます。
どんな身分のどんな職業や立場の人にも、関連性があると思います。

人生を自転車に例えて、「走りやめたら、ガラクタと呼ぶだけだ、この世では」と言ってます。

この一節には、どんな人にも共感できるのでは無いでしょうか。
必死に「生きろ!」と言ってる感じですね。


「生きてゆけよと扉の外で、手を振りながら、呼んでる声が聞こえる」
「死んでしまえと、ののしっておくれ」
「窓の中、笑いだす声を聞かすくらいなら、ねぇ、おまえだけは」

「生きる手だては、あざないものと、肩をそらして、風を受けながら」
「いま 崩れゆく崖の上に立ち」
「流し目を使う、昔惚れてくれた奴に、ああ、なさけないね」

ここで、心の弱さを歌ってます。
冒頭から、厳しい世の中を必死で生きろ!と力説してたかと思うと、今度は急に弱気な心を歌ってます。
外面から内面へ、心の表現が移ってきます。

強気な心と弱気な心の対比。

人間は、それ程強くないよ!
実は、弱い部分も抱えながら生きているんだよ!

そんな風に言ってるのかもしれません。
この一件矛盾した様な表現ですが、そこにこの曲の魅力があると思います。
泥臭いと言うか、人間っぽい!印象をこの曲からは受けます。

人として生きる、生き続ける!

そんなメッセージを感じます。


「風は北向き、心の中じゃ、朝も夜中も、いつだって吹雪」
「だけど死ぬまで、春の服を着るよ」
「そうさ、寒いとみんな逃げてしまうものね」

「そうさ、死んでも春の服を着るよ」
「そうさ、寒いとみんな逃げてしまうものね」

春の服とは、希望の例えかもしれません。
生きるという希望が、テーマになってると思います。

この「断崖−親愛なる者へ−」は、中島みゆきさんの名曲中の名曲です。
未だに色褪せません。


親愛なる者へ
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
中島みゆき(アーティスト)石川鷹彦(Adapter)福井峻(Adapter)
発売日:2001-03-28
おすすめ度:4.5



1992年のドラマ「親愛なる者へ」の主題歌の「浅い眠り」のシングルカップリング曲として、この「断崖−親愛なる者へ−」が、歌いなおされてます。
曲名も「親愛なる者へ」と変わってます。

Singles II
ポニーキャニオン
中島みゆき(アーティスト)
発売日:1994-04-21
おすすめ度:5.0


1990年の「夜会」にて「断崖−親愛なる者へ−」が歌われてます。
崖に這いつくばった様に掴まりながら歌うシーンが印象的です。
夜会1990
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
中島みゆき(アーティスト)
発売日:2000-11-22
おすすめ度:5.0


ヤマハの音楽ダウンロードサービス『MySound』
にて、中島みゆきさんの全曲をダウンロード出来ます。

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この記事へのコメント
この頃からこのような人間の弱さを描けてるだなんて!中島先生の曲はいつの時代でも輝いてます。
Posted by ひばり吹雪 at 2007年03月13日 22:27
この曲も大好きな曲です。
後の「ファイト!」に繋がる曲ですね。
Posted by 黄色い犬 at 2007年03月14日 22:55
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